伸びる触手。

畑で時を過ごし、植物の生育をじっと眺めると、生き物というのは本当にすごい。

植物という「動かざるもの」のようなこの生物が、生きようとして必死に手を伸ばしている。掴んだロープをぎゅっと握りしめて、えいやっ!とまた上に行こうとしている。

その触手が掴む網は、私がつどつど麻紐を適当に結びつけてつくっている。「ここらへんかな?」と、次に伸ばすであろう場所に麻紐を結びつけてゆくその作業は、対話のようですごく楽しい。

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